若き日、友人達と語ったルームシェア構想

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デザイナー仲間は独身の人だらけだったお話

20代の頃、商社のデザイン室に勤めていました。

デザイナー仲間が何人もいて、それはそれは楽しかったです。←仕事以外は(強調)

ランチも一緒に行ってたし、夜も良く遊びに行ってましたよ。

ホント、楽しかった。仕事以外は(2回目強調)

私が一番若くて後は30代の人が多かった記憶があります。

独身の人も多かった、と言うか全員独身だったかもです。

当時の写真が1枚だけ残っています。社内で写真を撮る事も滅多にないし、まだスマホなんてない時代。「インターネット」と言う言葉も無かった頃です。

貴重な1枚です。


ある繊維商社の企画室勤務の頃です。渋い湯呑でお茶飲んで何か食べてますね。 


勤めている時の勤務中の写真って後にも先にもこれ1枚だけだと思います。
まだ独身の頃です。

滅多に美容院行ってなくて乱暴な頭をしていたので赤いバンダナで爆発する頭をまとめていたのね、この頃は。お金無かったもん。給料安いし。

机の配置は覚えてる

こんな感じ↓

まだタバコが社内で吸い放題の時代でした。電車にも灰皿付いてたし。
あ、そうそう会議机で昼休みに良くしていたのが「たんばゲーム」

そうです、あの丹波哲郎さんのたんばです。

調べたら出て来た。凄いね~インターネットって。

ゲーム中に「たんば!」って大きな声を出すのよ。ルールなんて何も覚えてないけど楽しすぎて「たんば!」言いまくって、昼休みとっくに過ぎてるのに熱中しすぎて「たんば!」「たんば!」言いまくってた。

他の部署の部長(窓際で1日中新聞読んでた)から私の居た部署の部長に厳重注意があったようでこっぴどく怒られたのは懐かしい良き思い出です。

若くても老後の心配をしていた面々

遊ぶのは遊ぶけど仕事は本当に良くしていましたよ。めちゃ働いたよ~

そんな中、一番年長のデザイナーNさんは良く老後の話をしていました。とても不安に思ってたみたい。年長言うても40才前だったと思います。

そのNさんが「年取ったらみんなで住もうよ」と言い出しました。

そうシェアハウス構想です。

今のうちにしっかりお金を貯めよう

当時、企画室内ではデザイナーの収入格差がありました。年俸制で年1回、年俸の交渉をするのです。

お互い年俸がいくらかはトップシークレットでした。Nさんの意向でした。

「デザイナー同士給料の話をすると絶対もめる」

私が会社に入る前デザイナー同士で給料をばらしあって少ない人が会社にねじ込んだ挙句、クビになったと言う事件があったらしいです。

でもいくらトップシークレット言うてもその人のお金の使い方で大体のところは分かります。

私はダントツで低かったんじゃ無いかな?知らんけど。

私はNさんに頼まれて良く銀行にお金を下ろしに行ってました。そうです。Nさんの口座です。

それ位あけっぴろげで豪快な人でした。使いっぱしりだけど結構私は可愛がってもらえてる自覚があったので喜んで行ってました。

いつもNさんの口座の残額を見て驚いていました。いっぱい入ってるんだもの。。。。

絶対沢山もらってたに違いない。

他の人で30才そこそこの人でも「貯金1千万になった」とか言う話をしていたので私以外はきっとお金持ちだったと思います。知らんけど。

Nさんがみんなに「しっかりお金貯めとくんやでー。老後の資金にしよう。みんなでシェアハウス建てよう」って言ってました。

私は資金出せる気がしなかったけど「ぜひ、私もシェアハウスに入れて下さいねっ」って言った他のみんなの答え、今でも覚えています。

「結婚してる人はダメ!入れてあげない!」

もちろん、笑いながら冗談めかしてですが、少しは本音が混じっていたように思います。

私、結婚直前でしたもの。

と言う位、結婚するって言うだけで天然記念物扱いでした。

入れてあげないって言われた私の答えは

「じゃあ、旦那が死んだら入れて下さいね」

みんなの答えは「OK!」

何十年も前のこんなやり取り覚えています。

不安は不安を引き寄せる

シェアハウス構想は実現しなかったです。。。。

なぜなら旗振り役のNさんが亡くなったから。46才位だったと思います。

あんなに老後の事を心配して心配して、心配し過ぎる位心配していたのに老後に入るまでにあの世に行ってしまうなんて。。。。

死後何日も経ってから発見されました。

Nさんの話はまた機会があればしますね。

不安な気持ちが不安な出来事を呼び寄せる事があるのかもって時々思います。

シェアハウス構想を他の友人にした時の反応

このシェアハウス構想で盛り上がっていた事、私の他の友人にこの話をしました。

この人は看護師で今も仲良くしている親友です。

彼女曰く

「友達同士のシェアハウスはみんなが元気な頃はいいよ~。でも誰かひとりがボケた時の事を考えてみ。地獄やで。」

そう言われるとぐうの音も出ないです。

こうやってシェアハウス構想は何一つ実現しないまま終わりを告げました。とさ。

完全にあきらめては無いゾっと

今でも時々、シェアハウスみたいなものが出来たら楽しいかも!と思う時があります。

あの時のNさんの想いを私が実現したいと言う気持ちもあります。

妄想だけで終わると思いますが、完全にあきらめている訳ではありません(^^)