和テイストのジャガード生地とシャンタンフリルのソフトマーメイドドレスです。
30年以上前からアパレルのデザイナーとして働いて来ましたが元々、流行に乗っかったファッションはあまり好きでは無くそんな仕事に少々の苦痛を感じていました。
何で皆一緒にしか見えない服を着て喜んでいるのか、私にはわからない。
もっとその人らしいファッションを提供できないのか。
次の年には古くて着れなくなる服では無く、10年も20年も大切に着続ける事の出来るものを何故みんな選ばないのか。 20代前半の頃からそう思っていました。
だからその頃は大半の服は自分の手作り。 若い頃から感じていた違和感をこの年になってやっと人に伝える事が出来るようになってきました。
2000年に起業してからは『右に倣え』のものは絶対に作らない、売らない、と決めてきました。 そんな事言うてたらビジネスとしては小っちゃいものにしかならない。と言う事が分かったのは最近です。
気付くの遅すぎ(笑)
ビジネスとして成り立っているだけ奇跡です。いや、ホントの話。
でも、それでいい。と今は完全に思っています。
だって仕事、楽しいし♡ このやり方のビジネスは大きくしようと思ったら失敗します。
それも身に染みて分かりました。 あんな事やこんな事があったから(^^;)
自分の両手を広げた中に納まる範囲でやれば大丈夫。 小さい小さいビジネスだけど深い深いところを目指します。
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と言う事を数年前、Facebookに書きました。
今も全く同じ気持ちで仕事をしています。
会社って言うのは経営者のキャパ以上に大きくなる事は無いんだと思います。
それを無理に何とかしようとすると必ずどこかでほころびが出てくるように感じています。
今回紹介しているドレスはお客様のご希望をお伺いしながらデザインして作り上げた世界にひとつのものです。
好き嫌いがあるとは思うのですが、それは別にしてその方の個性がそのまま表現されたドレスだと思います。
深掘りするんです。いいものを作りたい。それだけです。
儲けるのが上手な方っていらっしゃいます。私には出来ないビジネス手法です。出来る方は本気で尊敬します。
素晴らしい才能だと思うのです。
だっていっぱいお金儲けたら私の大好きなダイヤモンドだってバンバン買えるだろうし、好きな所にいつでも行けるし、飛行機だってきっとエコノミーじゃ無いと思うし。
目が☆☆になるほど羨望の対象です。
でもそう言う方には出来ない事を自分はしていると少しばかりの自負はあります。
そして十分幸せです。
どちらがいい。と言う話では無いのです。